2013/08/22

National Theatreと周辺の風景

昨日ナショナル・シアターに行ったついでに写真を撮ったので、載せておきます。まずは川向こうから見た外観。



そして入り口の当たりを川側から見たところ。打ちっ放しのコンクリートの殺風景な建物で、建物が出来た当初(1976年)はかなり批判もあったらしいです。でも当時の流行りだったんでしょうね。なお、その前の組織としてのナショナル・シアターは、多くの方がご存じの通り、Waterloo駅そばの美しいOld Vic Theatreで上演を行っていました。当時の芸術監督はローレンス・オリヴィエ (1963-73)、今の建物に移る前後は ピーター・ホール (1973-88) でした。





次はロビーです。まだこの時は空いているけど、開演近くなると人がぎっしり。音楽の演奏なども良く行われ、劇を見ない人も楽しめます。この日はやってなかったな。奥にカフェがあり、飲み物やサンドイッチ、サラダなどの他、いくらか温かい料理もありますが、開演近くなると込んできて、座るテーブルがなくなります。食事する時はやや早めに。その他にも上階にカフェテリアや結構立派なレストランなども(行ったこと無し)あります。まあこのあたりはレストランやカフェは他にもたくさんありますから、ここで食べる必要はなし。私は大抵サンドイッチを持っていって、ロビーで食べたりしています。エントランスの直ぐそばにはブック・ショップが有り、演劇関連の書籍やDVD、劇のテキストなどが豊富。絵はがき、マグカップ、Tシャツなどのロンドン土産みたいな品物も少しあります。





 これは帰りにWaterloo Bridgeの上から撮ったナショナル・シアター。遠く向こうにぼんやり白く見えるのはセント・ポール寺院。手前の赤い建物は"Shed"(小屋)という簡易劇場。ナショナル・シアターは大きい順にOlivier、Littelton、Cottesloeという3つの劇場で出来ているのですが、そのうちの小さなスタジオ・シアターのCottesloeが今改築中。その間にCottesloeの代わりとして今年、Shedが建てられたらしいです。今回私は行く予定はありません。Cottesloeが改築なった後は、Dorfman Theatreと呼ばれることになっています。Dorfmanという名前は、ナショナルにいつも多額の寄付をし、その恩恵により安い切符を売ることを可能にしてくれているTravelexという会社の経営者Lloyd Dorfmanの名前から取ったようです。Travelexは外貨両替を主な仕事とする会社です。Dorfmanさんはナショナルのディレクター以外にも色々なチャリティーの仕事もやっていて、その方面でも大変社会に貢献している方です。事業家の鏡ですね。


ついでに、同じ頃ナショナル・シアターの周辺で撮った写真も追加します。最初は、お馴染みセント・ポール寺院です。

次は新しいロンドン名物の高層ビル、The Shard。"shard"という単語はガラスの破片などを示す語。尖ったガラス片みたいですからね。
この民間ビルは昨年11月完成。設計したのはイタリア人建築家、レンゾ・ピアノ(関西国際空港ターミナルの設計者)。72階、306メートルあり、EU域内で一番高いビルだそうです。72階には展望デッキがあり、観光客を集めていて、スカイツリーみたいにかなり待たないと登れないとか。Shard London Bridgeとも呼ばれます。34〜52階はシャングリラ・ホテル、その他は色々なテナントのオフィスが入るそうです。その中には、カタールのテレビ局、アルジャジーラのスタジオも含まれます。ビルは民間企業とカタール政府が主な出資者とのこと。計画が発表された頃、ロンドンの景観を壊すとして、English Heritageなどから批判されたそうですが、出来てしまいました。"Shard"という名前は、English Heritageが批判した際に使った言葉(「ロンドンの歴史的心臓部に突き刺さるガラス片」)から取られたようです。(Wikipedia日本語&英語版より)写真は撮りましたけれど、個人的にはEnglish Heritageの反対に共感。The Shardのあるサザークは多くの古い建物が残る地区であり、周辺のLondon Bridge等の歴史的景観の調和を壊すことになっているのではないかと思えます。作るなら既に高層ビルが建ち並ぶDockland地区などがふさわしいかったとは思います。

最後はナショナル・シアターの近くから、テムズにまたがり、チャリング・クロス駅方面に通じる歩道橋、The Golden Jubilee Bridges。
右側に見える鉄橋がThe Hungerford Bridgeで、これは鉄道のための橋で、1845年建設。The Golden Jubilee Bridgesはこの古い橋の両側に2002年に作られた2本の歩道橋で、The Hungerford Bridgeの土台に支えられています。名前の通り、女王の戴冠50周年を記念して作られました。天気の良い夏の日は最高ですが、冬渡るのはさむ〜い。


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