2013/10/15

新しい章を書き始めた


1週間くらい前から論文の新しい章を書き始めた。これが最後の章になる予定だが、1万語以上(大体30ページ以上)、出来れば1万5千語に近い長さにするつもりなので、いつになったら終わるか分からない(それが終わった後も、難関のイントロダクションが待っている)。この章の終わりの方は、どうなるか、まだ漠然としたまま書き始めている。材料となるノートは沢山取ってあり、それをまとめて大まかなアウトラインも作ってあるのだが、集めた材料の取捨選択があまり出来ておらず、書き始めてみると、なかなか思うように材料を生かせない。相当な分量の材料を切り捨てないといけない。まとまった長さ、英文で言うと1万語以上の文章というのは書き始めの序論が特に難しい。最初に文章全体の方向を定めなければならないのだが、理論的な事に弱い私は、ここでまず躓いてしまって、苦吟している。但、書けるところから書いていき、書けないところは後で調べて書き足したり修正したりしようという方針なので、論旨がずれていたりしても、ところどころ穴があいていても、まずは先へ進み、章を一旦完成させるつもりでやっている。1人で書く論文と違い、大学院生で指導教授もいるのだから、後で客観的なアドバイスも貰え、修正できる。

書く内容と共に難しいのが、気力の維持である。日常の色々な雑事があり、また、アルバイトの非常勤講師や、時々引き受けているゲスト講師、社会人講座などの準備もある。私の場合体調が悪い日も多く、また、定職の無い今では、研究・教育上の仲間に会うこともほとんどなく、完成したとしても学会で評価されるとか、本として出版できるわけでもない。研究書や論文を読むにも、専任職を持つ研究者と違い、なかなか手に入りにくいという研究環境の問題もある。その中で、自分の知的好奇心だけをエネルギー源として勉強し書き進めるのは、思ったより骨が折れる。それでもイギリスに居た間は、芝居に行くこと以外は雑事や雑念が少なく、自分の勉強に集中出来たが、帰国後は、その他の事が色々と気にかかる。引退したのに何故こう勉強の心配ばかりしているのか、馬鹿馬鹿しく思うこともある。

というような具合で、前回の長い章を書いて以来、かなり苦しんできた。書き終わりそうも無い、と思う時もあったが、今は新しい章を実際に書き始めただけでも、少しほっとしている。いつ論文全体が終わるか分からないが、諦めなければ終わるという感触だけはある。

2 件のコメント:

  1. 「諦めなければ終わるという感触だけはある。 」 これはGood News ですね。
    どうか筆が(指が、かな)スイスイと進みますように、祈っています。^-^

    返信削除
  2. ミチさま、ありがとうございます。スイスイとは行きそうもありません。しかし、そちら様を見習い、息長く、粘り強くやりたいと思います。

    返信削除