2019/03/24

"A Lesson from Aloes" (Finborough Theatre)

"A Lesson from Aloes"

Finborough Theatre 公演
観劇日:2019.3.10 15:00-17:00
劇場:Finborough Theatre, London

演出:Janet Suzman
脚本:Athol Fugard
デザイン:Norman Coates

出演:
Dawid Minnaar (Piet)
Janine Ulfane (Gladys)
David Rubin (Steve)

☆☆☆ / 5

ロンドンに来たら必ず行くことにしているフィンバラ劇場の公演。いつも満足できるクオリティーを見せてくれる。

アパルトヘイト時代の南アフリカ共和国において、人種差別に異を唱える劇を書き続けたAthol Fugardの1978年の劇の再演。題名は『アロエからの教訓』。アパルトヘイトの時代、労働組合運動に参加することから政治的活動にも関わっていった白人男性Pietと、精神を病んでいくその妻Gladys、そして、有色人種(カラード)の運動仲間Steveの複雑な関係を、たたみかけるような台詞の連続で描く。劇の始まる時点では、PietとGladysは既に組合や政治活動から遠ざかった老人夫婦で、昔の記憶を反芻しつつ、世間から孤立した生活を送っている。Gladysは精神病院に入ったこともあり、今も不安定。彼女の病状がひどかった頃、Pietは政治活動に入れ込んでいて、妻の世話が十分でなかったかも知れない。やがて、組合運動の仲間だったSteveが訪ねてくるが、Pietがかって官憲の内通者であったのではないか、という疑いがふたりの間に大きな不信を残している。

3人の俳優は大変な迫力のある演技を見せてくれた。しかし私の英語力では、台詞が早すぎ、アクセントのある英語を聞き取るのも難しくて、大まかな筋を追うことさえ出来ず、何を話しているか全く分からないところが多々あり、満足に鑑賞出来たとは到底言えない。脚本を読んでから見るともっと面白かっただろうなあ、と残念。

なお、俳優のひとりDawid Minaarはアフリカナーらしく、アフリカーンスのウィキペディアに紹介があった(読めないけど)。いずれにせよ、3人とも演技は素晴らしかった。David Rubinはロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで教育関連の仕事をしている俳優らしい。

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