2019/03/24

"Medea" (International Theater Amsterdam at Barbican Theatre)

"Medea" (Barbican Theatre)

International Theater Amsterdam 公演
観劇日:2019.3.9 19:45-21:05 (no interval)
劇場:Barbican Theatre

演出:Simon Stone
脚本:Simon Stone, after Euripides
デザイン:Bob Cousins
照明:Bernie von Velzen
音響:Stefan Gregory
翻訳:Vera Hoogstad, Peter von Kraaij
ドラマツルグ:Peter von Kraaij
衣装:An D'Huys

出演:
Marieke Heebink (Anna)
Aus Greidanus Jr (Lucas)
Eva Heijnen (Clara)
Leon Voorberg (Christopher)
Fred Goessens (Herbert)
Jip Smit (Marie-Louise)
Puma Kitseroo (Gijs)
Faas Jankers (Edgar)

☆☆☆☆ / 5

現代版ギリシャ悲劇。エウリピデスの戯曲の大まかなプロットを現代アメリカで実際にあった母親が自分のふたりの子供を殺害するという事件に重ね合わせている。非常に実験的な印象を与える公演。舞台は真っ白の「なにもない空間」。ピーター・ブルックの『真夏の夜の夢』のようなステージ。しかし、時々その舞台を上下に区切り、上半分をスクリーンにして、下の舞台で演じている俳優の顔などをクローズアップして映したりする。昔見たルパージュの公演でもこうした映像の使い方をしていた記憶がある。何だかNTライブを見ているような錯覚を感じた。夫婦を演じる2人が激しく口論し、怒鳴り合い、そして時にはつかみ合いをする。もの凄い緊張感に充ちた劇。ギリシャ劇として思い描くような儀式的な雰囲気は感じない。『エブリマン』のような道徳劇的な雰囲気もある。あまり好きなタイプの劇ではなかったけれど、大変興味をそそられた公演で、見た甲斐はあった。

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