新しいアルバム、”Tales from the Realm of the Queen of Pentacles” のワールド・プロモーション・ツアーのひとつとして、東京と大阪でコンサートをしている。
唱った曲は、新しいアルバムからと、彼女の初期のクラシック(*は新アルバムから):
Marlene on the Wall
Caramel
The Fool’s Complaint*
Crack in the Wall*
Jacob and the Angel*
Small Blue Thing
Gypsy
Queen and the Soldier
Don’t Uncork*
Song the the Stoic*
Left of Centre
Some Journey
I Never Wear White*
Luka
Tom’s Diner
(以下、アンコールで)
Undertow
Horizon*
Rosemary
始まった途端に、何だかもの凄く幸せな気分になった。古い友人に久々に会った感覚かな。何しろ25年以上聞き続けているから。ほぼ毎週、一度は聞かないことは珍しい。この十数年アイルランドの歌手を聞くことが多くなったんだけど、ヴェガだけは私の変わらぬ定番。
コンサートが終わった後も、帰り道も、帰ってからも、夜、夢の中でも、ずっと彼女の歌が響き続けた。
ロンドンのコンサートでは、前座の人が出て来て30分弱演奏した後、ヴェガが出て来たが、今回は7時半の開演時間きっかりに彼女自身の”Malene on the Wall”で始まった。古い歌は皆私がよく聞いてきた歌。私は彼女のオリジナルアルバムは全て持っているはず。ベストアルバムなどのアンソロジーも全部じゃないけど何枚もある。ニュー・アルバムも既に買っていて、何度も聞いているのだが、他のアルバムと比べて、いまひとつピンと来ないと感じていた。でも、コンサートで聞いてみて、やはりCDで聞くのとは違う魅力を感じた。特に、”Song of the Stoic”と”Horizon”は良かった。歌詞に年齢を経て書ける深みを感じる。”Luka”とか、”Queen and the Soldier”といった若さを感じる歌とは違う今の彼女の世界。その意味で、私はこの前のオリジナル・アルバム”Beauty and Crime”の円熟した叙情がたまらなく好きなんだが、今回全く唱われなかったのはとても残念だった。
伴奏は、ロンドンでは3人くらいいたと思うが、今回はギターのGerry Leonardひとり。それでも見劣りしなかった。Gerry Leonardは、ヴェガも紹介していたが、デヴィッド・ボウイのミュージカル・ディレクターを務めた事もあるかなり有名なミュージシャンらしい。英語版ウィキペディアにも独自の項目があった。今回のアルバムの曲の作曲はほとんどがヴェガと彼の共作。
観客は老若男女、様々の人がいた。外国人(と言っても、東アジアの人は見分けがつかないので、見て分かるのは白人だけだけど)もかなりいた。一番多かったのは、30、40歳代の男性だろうか。となりの席のオジサン、もの凄いファンのようで、体を揺すりながら聞いて、手が痛くなるほど拍手して、えらく興奮してたな(^_^)。ちょっとうるさかったけど、熱烈なファンのようなので許せた。
これからまたコンサートのことを思い出しつつCDを聞いて楽しめる。また東京に来て欲しい。
ヴェガの曲を聴いてみようという方はこちらに4曲。本屋さんで開かれた最近のミニ・コンサートのライブ。アメリカの公共放送、National Public Radioの番組の録音のようだ。曲は、”Luka”, “Crack in the Wall”, “I Never Wear White”, “Tom’s Diner”。単なる書店での録音なので音響などは多くを望めないが、この素朴さがヴェガらしくて良い:
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