2011/06/10

ITV Oneのドラマ、"Injustice"放送中




月曜日のブログで一言だけ触れたITVドラマ"Injustice"(5回連続で、今週金曜日まで)を3回目まで見た。大変面白い。クライム・ドラマというより、登場人物の過去を掘り起こす心理スリラーという色合いのドラマ。

腕利きの法廷弁護士 (barrister) 、William Traversは、殺人の嫌疑をかけられた過激な手段を使う動物愛護団体に属する被告を弁護し、勝訴して無罪放免になった。Traversは被告の無罪を信じていたからこそ弁護したのだが、勝訴の直ぐ後、実はこの被告が自分は殺人を犯していた、と彼に告白する。大変なショックを受けた弁護士は精神を病んで回復に大変な時間を要した。彼はロンドンでの法廷弁護士をやめ、ノリッジでやり直すが、もう殺人犯の弁護は引き受けないこととしていた。2年後、Traversが弁護して無罪となった犯人が殺害されたのが発見されるが・・・。一方、彼の学生時代の親友Martin Newell (Nathaniel Parker) が殺人容疑で裁判にかけられ、Traversに弁護を依頼する。学生時代にNewellとガールフレンドを争い、その女性を親友から奪って結婚して今に至っているTraversは、Newellに大きな借りを感じていた。そのため、これまでのポリシーを破り、渋々ながら弁護を引き受ける。しかし、殺人事件を再び担当することで、彼は自分の中に潜んでいる過去の病魔や不吉な亡霊を呼び覚ますことになる・・・。


Traversを演じるJames Purefoy(写真左)の深い陰を持つキャラクター作りが大変印象的。あまり格好良すぎないところがかえって役にはまっている。また、Nathaniel ParkerやTraversの妻の役のDervla Kirwanも存在感充分。私が特に気に入ったのは、浅薄でアグレッシブな刑事を演じるCharlie Creed Milesの嫌みなキャラクター(写真右)。真面目な部下をことごとくいじめるが、動物的な刑事の勘が効きそうな男として演じられている。脚本とプロデュースは"Poirot"シリーズや"Foyle's War"など、これまでも多くのドラマを書いてきたAnthony Horowitz。

(追記1)4回目を見た。段々面白くなっている。明日も楽しみだ。4回目は、Newellの別れた妻の役でImogen Stubbsも出演していた。
まだ完治とは言えないが、風邪は大分良くなり、掃除をしたり買い物にスーパーに行ったりするのもそう苦にならなくなってきた(5月10日)。

(追記2)最終回を見終わった。私の目から見ると、バタバタと終わってちょっと不満足な結末・・・。Traversのキャラクターが、最後でかなりリアリティーに欠けてしまった気がした。しかし、全体としてはかなり楽しめるシリーズである。上にも書いたように、James PurefoyとCharlie Creed Milesの2人の演じるキャラクターが特に味がある。(10日夜)


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