奥田先生はNHKの「プロフェッショナル」などでも取り上げられた、カリスマのある、行動力に溢れた社会運動家でもあり、今は随分有名な方。北九州市を日本でホームレス支援では最も進んだ自治体のひとつにした功労者。しかし、ここまで来るには、市当局の無理解、いや市との争い、教会をおろそかにしているという信徒からの非難、助けられず死んで行ったホームレスの人への罪の意識、等々、様々な公的、私的葛藤を乗り越えてこられた。地べたを這うような活動の中で宗教者としての理想を追い続け、しかも街の一教会の牧師としての義務も果たされてきた方。昔からの信者の中には、とてもついて行けないと教会に来なくなった方もおられるそうだが、そういうことも悩みつつ、何とか色んな人を弱者を助ける運動に巻き込んで、その活動を通してキリスト教徒としての生き方を信徒と共に求めようとしておられる。ホームレス支援の話をしつつ、自然と聖書の言葉、キリストの行いへの言及を口にされるという、信仰と行動がひとつになった人。
彼が言っていることや書いたものを読むと、相当にリベラルな人で、今の政府の政策もはっきり批判している。というか、彼の様な弱者の立場に立ったら、格差を拡大している今の政治には批判的にならざるを得ないだろう。でも日本中から講演の依頼があり、自治体からも研修の講師として招かれ、NHKでもこのように取り上げられる。福祉への取り組み方において考えの違う人でも、彼の信仰に基づいた無私の活動には人間として尊敬せざるを得ないからだろう。
奥田先生が始めたNPO法人、「抱撲」(ほうぼく)のホームページはこちら。
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