昨日市民講座の前後に控え室でお会いした若い先生は、日本史の研究者で、古文書の講座を担当されているとのことだった。彼女はなんと江戸時代よりも前(だったと思う)の本物の古文書を持って来ていらして、その一部を講座で受講者と解読されているようだった。かなり長い巻物で、何百年も前の、縁があちこち欠けたり、少し破れている古い和紙、そして驚くほど鮮明な墨の色!中身は分からなくても見ているだけで感激だった。悔しいけど、自国の歴史や文学を研究されている方のレベルの高さが羨ましかった。イギリス演劇研究でも、写本の上演資料をかなり読めれば、国際的に通用するレベルの研究も夢でないが、今からどんなに頑張っても一生無理・・・。
それで思い出したのだが、以前、うちの近所のカフェで休憩していたら、となりの若い学生が日本語の古文書を懸命に読んでいた。多分日本史か日本文学の授業の宿題などだろう。それを見た私はえらく感激して、カフェを出るときにその人につい、「凄いですねえ、写本が読めるなんて!がんばってください」と声をかけてしまった。
こういうことがあると、中世文学は良いけど、中世英文学でなくても充分に興味を持てたかな、と一瞬思うな。
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