2011/11/10

マスコミによる福島の被災地取材(稲塚監督のブログから)

二重被爆者のドキュメンタリー映画、『二重被爆〜語り部 山口彊の遺言』を撮られた稲塚監督が、福島の被災地の撮影を続けておられ、その様子をブログに書いておられる。その中で11月6日の記事の一部を引用させていただきたい。これは彼が南相馬市の原町教会とそこの朴牧師を取材された時の様子である。朴牧師はマスコミの取材にかなりお怒りのようであったそうだ(以下引用):
これまでテレビと新聞、雑誌の取材に応じてきて、取材される側としての憤懣やるかたない様子だった。
まずお話を伺ったところ、最もだった。
私の取材方法が特別ではないが、最近のメディア取材は、あらかじめ決めた結論に導きたがり、その方向のコメントが取れないと、露骨に嫌な顔をするらしい。
また無理な質問を平気でする。
南相馬市で、一般の方に「今後の展望は?」と聞く。
何を取材に来ているのだろうか?展望がない日々をすごす辛さを分かち合わないといけない。今日で5月以降フクシマに来たのは23日目である。
えらそうなことはいえないが、取材する皆さんの言葉をきちんと聞き、向き合い、寄り添えないと思ったら、取材を止めて帰った方がましだと思う。
「クローズアップ現代」の取材班の皆さん、心当たりはありませんか?
ドキュメンタリーの世界で辛苦をなめて生きてこられた稲塚監督の言葉は重い。NHKの人は彼のブログを読んだだろうか。BBCなどのイギリスの記者と比べつつ日本のテレビの記者のインタビューを見ていると、一般人にはずけずけとものを言うが、大物政治家や財界人にはとても低姿勢という印象を持つ。

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