2012/03/21

Museum of Londonの中世彫刻から

昨日20日もまたMuseum of Londonに行って、前回見終わらなかったものを見てきました。その中から、中世の彫刻の写真を載せます。

最初はSt Christopher(聖クリストフォロス)の彫刻2点。彼は3世紀(または4世紀)頃の小アジア(今のトルコ)の殉教者とされていますが、中世に生まれ広まった伝説によれば、子供のキリストを背中に背負って、水かさの増した川を命をかけて渡った、という話が伝わっており、旅人や船乗り、渡し守などの守護聖人として大変人気のある聖者で、中世の教会には沢山の彫刻があったようです。また絵画でもかなり残っています。最初の彫刻はキリストを背中に背負っています:


次の顔の彫りものはJohn the Baptist(洗礼者ヨハネ)だそうですが、どこでわかるんだろう?


次は、擬人化された4人の徳(Four Virtues)です。もともとはロンドンのギルドホール(大体において市役所にあたる場所)のポーチにあったようですが、1788年にポーチが破壊され、これらの彫刻は売却されました。20世紀にウェールズの庭で発見されたとの事。女性の姿で、表わしているのはTemperance(中庸)、Fortitude(強さ)、Justice(正義)、そしてPrudence(慎重)。但し、どれがどれを指しているのか、確定していないとのこと。4人のうち2人は足元に誰か(罪人でしょうか)を踏みつけにしているので、その2人がFortitudeとJusticeのいずれかであることは間違いないでしょう。昔はきっと見る人にすぐわかるようになっていたのかと思いますが、今はかなり磨り減ったり壊れたりしていますからね。作者は14世紀始めの石工の親方(Master Mason)John Croxtoneとのこと。




最後は2つの木彫の天使。ロンドンの建物から取り除かれたものらしい。1400年ごろ製作。木で出来ているせいもあってか、素朴なあたたかみを感じます。羽は鳥の羽みたいですね。着衣は修道士の服のようです。



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