2009/12/18

Falstaff Holtel, Canterbury




カンタベリーのWestgateそばにあるホテル、Falstaff Hotelです。名前はフォルスタッフと、シェイクスピアの有名な人物から取っていますが、出来たのはシェイクスピアの時代よりも約2世紀前頃の15世紀初頭のようです。ホテルの正面にはEstd. 1403とありますが、これがどのくらい信用できるかは分かりません。でも中世末の建物でしょう。町のゲートの外には、旅人を泊める宿屋が幾つかあったようで、これもそのひとつです。中世の城塞都市は、まわりを壁で囲まれ、門が幾つかあり、夜間はそれらが閉じられました ("curfew")。夜間や早朝に町に着いた人は門の外にある宿屋に泊まらざるを得ないわけです。このcurfewですが、夜は8時か9時、そして朝終わるのは4時か5時だったそうです。夜curfewが始まる時には、curfew bell、朝はAngelus bellと言われるベルが鳴らされました。当時の人は勿論時計なんて持っていなかったですから。朝、お店は何と6時から開いたそうです。昔の人は照明手段をあまりもってなかったことなど影響があるのでしょう。朝食は9時か10時で、それまでに皆一働きしたようです。こうした時間の区切りについては次のページから:
http://www.britainexpress.com/History/Townlife.htm

このホテル、その後ずっと切れ目無く宿屋として使われていたとは思えませんが、どうなんでしょう。但、1824年には宿屋として営業していた事を示すウェッブサイトはあります。

現在はスリー・スターのホテル。ということは割合庶民的な値段と内容ということでしょう。こういう古い木造モルタルの建物を使っているホテルは、見物したり、お茶や食事を取ったりするには良いのですが、泊まるとなると、床がやや斜めだったり、天井がとても低かったり、また、騒音が筒抜けだったりしますので、ご用心。但、このホテルは裏に近代的な造りの別棟もあります。

この中世の建物は、大学方面のバスが停まるバス停の正面にあり、私にとっては、カンタベリーでも最も頭にすり込まれている建築のひとつです。

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